賃貸借契約における重要事項説明とは?確認ポイントとIT重説を解説

賃貸借契約において、賃貸借契約書と同様に重要視されるのが「重要事項説明」です。
重要事項説明について、しっかりと把握しておかなければ、思わぬトラブルに見舞われてしまうため、注意しなければなりません。
そこで、賃貸借契約における重要事項説明とはなにか、重要事項説明書で確認すべきポイントやIT重説について解説します。
賃貸物件の契約をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
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賃貸借契約における重要事項説明とは?

賃貸借契約をおこなう際は、必ず「重要事項説明」を受ける必要があります。
ここでは、そもそも重要事項説明とはなにかを解説します。
重要事項説明とは
宅地建物取引業法では、不動産会社は借主に対して、物件に関する契約条件やルールなどの重要事項を説明しなければならないと定められています。
これは、賃貸借契約が成立するまでの間におこなう必要があり、かつ宅地建物取引士が口頭で説明しなければなりません。
重要事項説明をおこなう目的は、物件の内容を借主にわかりやすく示すためであり、かつ借主が誤った判断で契約してしまうことを防止する役割もあります。
重要事項説明が記載された書面を重要事項説明書と呼び、借主は説明を受けた内容に納得したら、署名・捺印をおこないます。
重要事項説明書は、専門的な言い回しも多く、誤解が生じるとトラブルに発展してしまうため、借主は納得してから契約に進むことが大切です。
賃貸借契約書との違い
賃貸借契約では、重要事項説明書のほかに「賃貸借契約書」も交付されます。
両者の違いは、何があるのでしょうか。
賃貸借契約書は、貸主と借主が交わす契約書のことであり、重要事項説明書とは、不動産会社が契約前に借主に対して交付する書面になります。
つまり、重要事項説明書は、借主が賃貸借契約を結ぶかどうかの判断材料となる資料のことです。
一方で、賃貸借契約書は、物件を借りたという証拠となる書類で、かつ貸主・借主の両者間でのトラブルを防止するために作成されます。
重要事項説明書は必ず必要なのか
借主が契約を急いでいるなどの理由で、重要事項説明の省略を希望している場合、説明はしなくても良いのでしょうか。
結論からいえば、不動産会社の仲介を介して契約する場合は、たとえ借主が省略を希望していても説明をしなければなりません。
なぜなら、重要事項説明は、宅地建物取引業法第35条で義務付けられているからです。
そのため、重要事項説明をおこなわなかった場合は、違法行為にあたり業務停止などのペナルティが科されます。
ただし、不動産会社を介さない契約の場合は、重要事項説明の義務はありません。
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賃貸借契約における重要事項説明書で確認すべきポイント

続いて、重要事項説明書でとくに確認しておきたいポイントについて解説します。
確認ポイント①特約事項
重要事項説明書には「特約事項」が記載されています。
ここに記載されている内容は、とくにトラブルになりやすいため、しっかりと目を通しておくことが大切です。
特約事項に定められている具体的な例は以下のとおりです。
●敷金の取り扱いに関する内容
●借主に費用負担を求めるケース
●事故物件や周辺環境での心理的瑕疵の有無に関する内容
なかでも、敷金の返還に関する特約がどうなっているのかは、しっかりと確認しておきましょう。
一般的には、入居者は退去時に原状回復が義務となっていますが、これは入居前の状態に戻すという意味ではありません。
生活をしているなかで発生する経年劣化は、大家さんが負担するのが原則です。
そのため、経年劣化の部分までは入居者が負担する必要はないため、注意しておきましょう。
しかし、なかには退去時のハウスクリーニング代を入居者に請求するという旨を記した特約を設けているケースもあります。
また、このほかにも、借主に費用負担を求めるケースや、事故物件や周辺に墓地や暴力団事務所など嫌悪施設がある場合も特約事項が定められていることがあります。
入居者に不利な条件が特約事項に記載されていることもあるので、疑問点があれば担当者に質問して納得したうえで契約することが大切です。
確認ポイント②設備の状況
賃貸物件に備え付けられている設備についても、しっかりと把握しておくことが大切です。
エアコンの数や照明の有無、ガスコンロなどです。
入居後に説明と違う場合は、すぐに担当者に連絡して設備を整えてもらいましょう。
確認ポイント③支払う金額について
敷金や家賃、初期費用、更新料、保証料などの支払う金額について、しっかりと把握しておきましょう。
重要事項説明書には、契約後に必要な初期費用がすべて記載されています。
具体的には、初期費用として敷金・礼金・仲介手数料・火災保険料・保証料・鍵の交換費用などの支払いを求められるケースが多いです。
高額になるケースもあるため、必要となる費用はどのくらいなのか、必ず確認しておくきましょう。
また、更新時に更新料や手数料も発生するのかも併せてチェックしておくことが大切です。
地域によっては、更新料を家賃の1か月分と定めているところもあれば、そもそもないところもあります。
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賃貸借契約における重要事項説明がオンライン上で可能?IT重説とは

近年は、デジタル化やIT化が進んでおり、不動産業界でもオンライン上で重要事項説明が可能となりました。
これは「IT重説」と呼ばれ、2017年10月から運用が認められた比較的新しい制度です。
ここでは、IT重説とはなにか、またIT重説の流れと範囲について解説します。
IT重説とは
IT重説とは、情報通信技術を利用して重要事項を説明することです。
わかりやすくいえば、パソコンやスマートフォンなどのインターネットに接続できる端末を利用して、オンライン上で重要事項説明をおこなう方法です。
賃貸物件探しから入居までを急いでいる方などにとっては、IT重説は非常に有効な手段といえるでしょう。
遠隔地などに引っ越しする際は、物件を探すのに数日かかり、かつ重要事項説明のためにわざわざ遠隔地まで出向かなければなりません。
その点、IT重説であれば自宅で説明を受けることができるため、メリットとして大きいといえるでしょう。
IT重説の流れ
IT重説をおこなう際は、事前に重要事項説明書およびその他の資料をお届けします。
その後は、以下の流れで進めるのが一般的です。
●宅地建物取引士が自分の資格証をカメラにかざす
●借主にカメラに映っている顔と資格証の写真が一致しているか確認してもらう
●借主に資格証の名前と登録番号を読み上げてもらう
●重要事項説明書に基づいて説明をおこなう
なお、画像や音声のやり取りをおこなうため、パソコンやスマートフォン、タブレットなどでインターネット環境を整備しておく必要があります。
IT重説の範囲
IT重説がおこなえる不動産取引は、賃貸契約および売買契約の取引になります。
2017年から賃貸取引のみ導入されていましたが、2021年より売買取引についても可能となりました。
また、2022年の宅建業法改正により、不動産取引で義務づけられていた書面での交付が不要となりました。
これにより、すべての工程をオンラインで完結することが可能となっています。
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まとめ
賃貸借契約では、トラブルを防止するためにも重要事項説明書の存在がとても大切になります。
とくに特約事項や支払い金額に関する事項は、しっかりと確認しておくことをおすすめします。
また、時間が取れない方や遠隔地に住んでいらっしゃる場合は、IT重説を利用すれば負担を大きく軽減することができるでしょう。
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