賃貸物件の代理契約の概要とは?契約に必要な条件と注意点も解説

賃貸物件の代理契約の概要とは?契約に必要な条件と注意点も解説

未成年や学生であったり収入が不安定であったりして、入居者本人が契約できないときに、保護者や親戚が代理で賃貸物件の契約をおこなえるのでしょうか。
代理契約はどのような手段でどういった手続きをするかの概要や、代理での契約が可能な条件を解説します。
代理で賃貸借契約を結んだときの注意点も解説するので、本人以外の名義で契約を検討している方は参考にしてください。

賃貸物件の代理契約の概要

賃貸物件の代理契約の概要

代理契約とはどのようなケースでおこなわれ、どういった手続きが必要になるのでしょうか。
代理契約の概要として手続きの流れや、必要な方の特徴、契約には大家さんの許可が必要な点を解説します。

代理契約とは

賃貸借契約における代理契約とは、実際に物件で暮らす入居者と契約者が別の人物である契約です。
入居者本人が契約するのが原則ですが、未成年や学生・無職や非正規雇用で収入面に問題がある方など、何らかの事情で本人が契約できないときにおこないます。
申し込みの際には入居者と代理人の両方に審査が入り、電話での確認や追加で書類提出を求められる場合もあるため、その都度それぞれの対応が必要です。
入居者と代理人がそろって手続きするのが理想的であり、契約書類の署名や押印は代理人本人がおこなわなくてはなりません。
代理人以外の緊急連絡先が必要であるため、他の親族に相談して頼んでおきましょう。

代理契約が必要な方の特徴

代理契約が必要な方には、入居者本人が未成年や学生であるため手続きができなかったり、収入面に不安があったりする特徴があります。
未成年や学生の場合には、親が代わりに契約するケースが一般的です。
無職の場合や職についていても非正規雇用であったり、勤続年数が3年以内であったりする場合は、審査に落ちる可能性が高いため代理人による契約が必要です。
高収入であっても、水商売などの審査にとおりにくい職種の方にも、代理での契約が必要になるケースがあります。
5年以内に家賃・公共料金・クレジットカードの支払いの滞納や、自己破産の経験など、信用情報に傷があるのも代理契約が必要な方の特徴です。

代理契約には大家さんの許可が必要

賃貸物件の大家さんに許可をもらえないと、代理契約はできません。
大家さんと交渉するのは不動産会社であるため、お部屋探しの段階で代理契約したい旨を伝えましょう。
これまでの経験から、事情に合わせた物件の借り方や審査をとおりやすくする方法などのアドバイスがもらえます。
物件の選択肢が減るのを心配して、実情を隠したまま、入居者以外の名義で契約するのは違法行為です。
契約違反に問われて、退去を命じられたり、違約金を請求されたりするリスクがあります。
大家さんによっては、契約は入居者名義にして、代理人になる予定の方には連帯保証人になってほしいと言われるケースも少なくありません。
いずれの場合も、事前に事情を伝えておけば、状況に応じた対応をしてもらえるでしょう。

賃貸物件を代理契約する方の必要条件

賃貸物件を代理契約する方の必要条件

すべての方が入居者の代理人となって契約できるわけではありません。
代理で契約する方は、賃貸借契約に必要な条件を満たす必要があります。
代理契約するための入居者との関係・収入・信用情報に関する条件を解説します。

3親等以内の親族であるか

代理人になれるのは、3親等以内の近い関係の方であるのが原則です。
入居者との関係が1親等の両親や、2親等の兄弟姉妹などの親族が良いでしょう。
できれば3親等までの親族が望ましく、関係が遠いほど審査にとおりにくい傾向にあります。
3親等の親族とは、曽祖父母や祖父母、おじ・おばなどです。
3親等以内の親族には、それぞれの配偶者も該当します。
それより遠い関係の親族や友人・知人になると、審査に落ちる可能性が高いでしょう。
場合によっては申し込みの時点で断られるケースもあるため、関係の近い親族に依頼するのが無難です。

収入は安定しているか

契約する際は、代理であっても本人が契約するときと同様の審査がおこなわれます。
安定した収入を得られる職業であり、勤続年数が3年以上であるのが審査をとおる条件の1つです。
月の手取りの3分の1以内に、家賃が収まるかもチェックされます。
年収で判断する場合は、家賃1か月分を36倍した金額以上の収入が必要です。
勤続年数が短い方や高齢の方の場合は、将来的に家賃を払い続けるのが難しいと判断され、審査で落とされるおそれがあります。

信用情報に問題がないか

支払い能力を判断するうえで、過去の経歴をチェックするのに使用されるのが、信用情報です。
信用情報とは、各種ローンの契約や申し込みにおける取引の事実を登録した情報です。
ローン会社やクレジットカード会社、銀行などで情報が共有されています。
5年以内に料金の滞納・未払い・自己破産などで、信用情報に傷があると、審査にとおるのは難しいでしょう。
信用情報を取り扱う機関に開示請求すれば確認できるので、不安がある場合は事前に確認しておくと安心です。
信用情報は5~10年で削除されるため、傷がついているとわかった場合は、いつの履歴かも確認しておきましょう。

賃貸物件を代理契約するときの注意点

賃貸物件を代理契約するときの注意点

代理契約は通常の契約と異なるため、気を付けるべき点がいくつかあります。
家賃を滞納した場合や引き落とし口座の指定、更新や退去の際の手続きに関する注意点を解説します。

家賃の滞納は代理人の責任になる

家賃の滞納は、入居者が支払う約束であったとしても、契約者である代理人の責任です。
督促の連絡や、滞納が長引いて訴訟を起こされるときも代理人を対象におこなわれます。
入居者の口座から家賃が引き落とされる場合には、期日までに入金し、引き落としに必要な残高があるかを確認をしましょう。
滞納してしまうと、代理人に多大な迷惑をかけてしまうため注意が必要です。
滞納から約3か月経過すると、大家さん側に法的措置をとる権利が発生します。
財産を差し押さえられたり、信用情報に傷がついたりするのは、契約者である代理人です。
契約の際には、どちらがいつまでに支払うか、明確に決めておきましょう。

引き落とし口座が指定される場合がある

代理契約の場合、家賃の引き落とし口座に代理人名義の口座を指定されるケースがあります。
入居者名義の口座から引き落とされても、入金の確認ができないためです。
入居者が家賃を負担する場合は、代理人に家賃を送金しなくてはなりません。
大家さんによっては、入居者名義の口座を指定できる場合もあるので、相談してみましょう。
入居者名義の口座に指定ができなくても、振込用紙を送ってもらってコンビニエンスストアや郵便局で支払う方法で対応してもらえる場合もあります。
家賃を支払う方と支払い方法をどうするかの希望がある場合は、申し込みをするときに不動産会社に伝えておきましょう。

更新や退去の手続きは代理人がおこなう

契約の更新や退去の際に、入居者ではなく、代理人が対応する必要がある点にも注意が必要です。
代理人との関係がこじれたり、連絡がとれなくなったりと、何らかのトラブルが発生した場合に手続きができません。
退去するときの原状回復費用が、入居者が納得できない金額であっても、代理人に請求されてしまいます。
契約時と状況が変わり、契約を入居者の名義にしたいときは、再度審査をおこなえば変更可能です。
ただし、名義変更には手数料がかかるため、慎重に検討しましょう。

まとめ

未成年や収入面に不安がある方が賃貸物件を契約する際に、代理契約が可能です。
代理で契約するには、3親等以内の親族で安定した収入があり、信用情報に傷がないなどの条件があります。
家賃の引き落とし口座は代理人名義が原則である点や、更新や退去の手続きは代理人がおこなう点には注意が必要です。